2011年10月3日月曜日

ダイエーの組織は。

 少し業界的なことになるが、ダイエーの組織、営業体制つまりは店と店舗運営について真面目に書いてみよう。

 ダイエーでは店長&店長経験者は一目置かれる。
そのの発言は重要視される、同じことを言っても店長未経験者の発言は聞き入れられない傾向にある。会社自体が超現場主義、いいかえればお客様中心主義であるからだ。当時は創業者の中内社長の精神が活かされていた。(現在のダイエーはダイエーと認めがたい)
 営業体制はマトリックス式だ。
縦の組織と横の組織が上手く絡み合って全体の経営を支えている。 つまり、縦:店の店長をトップとする売場体制と、横:商品部の部門ごとの管理体制だ。通常、考えられるのは店長がその店の責任者で売場責任者を使って営業しているようになってはいるが、それだけではない。
 商品部の部門別のスーパーバイザー(SV)による売場主任への指導がある。その二つが有機的に活動することによって営業成績がアップする。しかし、両者は売上げ利益の向上を目指すものの、立場の違いからよく衝突する。 店長は売場をSVは商品を握っている。それぞれの思惑もあるし、売場は限られているので、部門別の衝突は必ずおこる。 上手に調整するのも店長の手腕だ。売場主任の人事権・評価は店長がするが、成績を上げようとするとSVの言うことも聞かないといけない。板ばさみになる主任も多い。 

 企業としても縦の店舗運営をする組織と商品仕入れをする商品部とがそれぞれの予算達成の為を目指し、有機的に営業活動するようになっている。
とは言いうもののそれぞれ入社後の出身ライン(店舗運営ラインか商品部ラインか?)勿論、管理部門もあるが)で二大勢力化している。人事としては相互乗り入れを試したことはあるが、この出身ラインの問題は非常に強固だ。 挨拶変わりに「ドコ出身?」とまず聞くのが普通だ。「食品です」と言うとと多分会社を辞めるまで食品屋なのだ。
そして食品のトップはその人事にまで口をだす。良い人材を自分の陣営に取りたい、これはドコの企業も同じ派閥の問題だ。

 残念ながらボクは色々と組織を渡り歩いたのでラインがハッキリしない。幸か不幸か影響力のあった酒井部長も早くに亡くなって、所謂引いてくれる上司もいない。その場かぎりの人事異動に翻弄はされた。売り場主任から本部人事・教育部へそして又店へ地区長スタッフとして企画へ又店へと。どちらかと言えば店ラインか?


 ダイエーの凄さはやはり社長の凄さだ。
上記のような営業体制を支える社員が唯一言うことを聞くのは社長だけなのだ。ハッキリ言って創業期からさほど能力もないのにオレがオレがの人材ばかりの会社を一人で運営してきた中内社長の経営手腕はスゴイものがある。みんなが「オレは社長と・・・」と思わす人の使い方はバツグン。それだけに弊害もあったが!












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