2011年12月6日火曜日

K女史のこと

ダイエー・イチケンとサラリーマンを辞めて浪人中、ある人の紹介で中国人女性・Kさんの仕事を手伝うことになった。

彼女は神戸・三宮でスナックを経営していたので以前から知っていたが、ここまでヤリ手の女性とは知らなかった。
彼女の家族関係が理解できない。
勿論、結婚していて息子もいる。息子を日本に呼び寄せ日本の大学を卒業させて跡継ぎさせようと育てている。妹家族も日本にやってきている。
姉妹ともご主人を中国に残したままで? チョット理解に苦しむ?

彼女は現在、中国との貿易業・上海料理店・デパートでの中華惣菜店・スナック・中国人留学生の受入れ学校等を経営している。
元々は中国からの私費留学生、殆ど無一文でやってきてパートを3件掛け持ちして日本の大学を卒業、そのまま日本に居座って上記事業を拡大してきた。

日本語はあまり上手ではないが、仕事へのスタンスはさすが中国人といった感じ。当時は中国との貿易、繊維製品の製造輸入を手掛け拡大しようとしていて、流通に詳しいということで私に手伝って欲しいとの依頼があった。しかし、私は衣料品はあまり知らないし、まして輸出入にはずぶの素人。その点では彼女の期待には答えられなかった。しかし、1年弱の間、彼女の手助けは色々したつもりだ。

中国からの製造輸入は非常に儲かる。
アバウトな話、日本で100円の商品は中国ではだいたい1/3の30円位で出来る。輸送・通関等の諸経費も加算しての価格だ。そして2/3の価格で卸す、当方の利益は1/3の30円位はある。
彼女は自身のネットワークを活かして中国の工場に仕様書発注する。
今のネットワークはスゴイ!彼女は国際携帯で上海の工場へ電話でどなり散らす。(日本人には中国語の会話はそのように聞こえる)こうなると国内も海外もない。
中国との取引きは慣習として発注時に代金の1/3を支払う。商品の完成時に1/3、日本到着時に残りの1/3をはらう。つまり100円の商品は30円で出来るので1/3の10円を最初に工場側に前払い。全くの信用のみの取引、実際ここでトンズラすることもあるらしいから要注意だ。

この方法で前年は1億の売上、つまり純利益は3000万円、非常にオイシイ話。 
それをK女史はもっと拡大しようとしていた。
日本での販売先は中規模の通販会社、しかし販路を拡大するとその先払いの資金がない。当時、日本政府の景気対策で中小企業への無担保融資があり、そこから1000万円借りる交渉をし、1000万円借り3ヶ月後の取引終了後、返済しようとすると銀行は返さなくて良いという、もっと融資しようとも言う。中国貿易の有望さが注目されかけていた時代だ。最終3000万円まで借りたことを覚えている。
その間、オモシロイ話は多々あった。
某焼き肉チェーンが焼き肉用の網を10万枚単位での打診があったり(値段が合わずNG)、自動車部品の話があったり、その為上海まで出張したりして非常に有意義な期間だった。
K女史からは色々と勉強させられた。多謝・多謝!

上海の話は別途書くことにする。

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