2011年12月24日土曜日

上海自動車産業視察団 ①

ダイエーも次のイチケンも辞めて遊んでいる時代、友人の紹介である中国人女性実業家の仕事を手伝うことになった。
彼女・K女史のことは既に触れたが、見かけは普通のオバチャン、だけど実際接してみると中々のヤリ手女性。中国人だからというより彼女の持っているパワーにはスゴイものがあった。

軽い気持ちでお手伝いをOKしたが、彼女は分からないことはナニでも相談してくる。彼女には中国から色々と情報が入り、その対応について聞いてくる。こちらもスーパーに勤めていたからってスーパーマンではない。
そんな中、自動車部品を作っている彼女の知人から相談があった。
ビックリするような話。
中国人民解放軍と警察が使っているジープ(アメリカのジープ社製)のショックアブソーバー(車体と車軸を繋ぐ緩衝器部品)を取り換える計画がありそれを中国で作るにはどうすれば良いかと言うこと。
ショックアブソーバーは1本純正部品だと2~3万円はする。1台あたり数万円はする。それがなんと軍で5万台、警察に5万台ある古くなったジープの部品交換をしたいとのこと。1台5万円として10万台で50億円にもなる。なんとビッグな商談。夢のような話。

日本でのライセンスは三菱自動車が持っている。
ライセンスを繋ぐだけでかなりの利益になるし、第一ビッグな商談だけに興味深々、この話に乗ることを彼女にアドバイスした。

そうすると上海から返事「招待するので一度上海へ関係者を連れて視察に来てほしい」とのこと。
上海へいくのは良いが自動車関係者がいない。急きょ各方面に手配、なんとか3名の関係者(自動車部品屋・輸入業者・ディーラー)に声をかけ自称「上海自動車産業視察団」を急造した。
メンバーはK女史を団長に彼女の中華料理店の支配人・友人の神職(?)それに前述の3名と私の7名。
先方の招待と言うのはスゴイ! 3泊4日のツアーにかかった費用は全て負担してくれる。関空から上海のエアー、現地滞在費等一切だから恐縮の限り。しかし招待と言うのだから甘えようと言うことになり上海へ、空港には大型バスが1台用意されておりそれで各地を観光・視察・食事にとフル活用した。
後でわかったのだが、招待してくれたグループは彼女の学生時代の同級生だとか、しかし海のものとも山のものともわからない日本人をよくここまでするとは、何かウラがあるのではと一時不安にもなった。後でわかったのだが、中国では「オレは日本にこんなコネクションがある」というだけでかなりのステータスになるらしい。それ位ならお安い御用だ。

現地でのガイド役兼通訳はK女史の息子と彼女の甥がしてくれたので助かった。
最初、上海から常州という町へ移動、この常州市こそが彼女のルーツ。生まれ育った町、町では彼女は「単身、日本で成功した女性」で英雄扱い。
「常州はすごソコだから」と聞き、バスに乗車、高速道路を100km位で飛ばす。しかし中々常州市には着かない。途中、サービスエリアで休憩するほど遠い。聞くとあと30分位とか? もう1時間半も走ってるのに!!! 中国でチョットは2時間、距離にして200km。 さすが中国、大きいワ!

常州市に着くと直ぐに夕食。
上海から長江沿いに来たかなり内陸の町。ここには日本の企業がかなり進出していた。Canon,富士通といった日本企業の工場を見かけた。途中にはユニクロの工場が畑の真ん中にポツンとあったりもした。

夕食は当地の共産党委員会主催。
我々7名の為に市書記以下20名位の人が迎えてくれた。中国でが行政の長より共産党書記のほうが偉い。党書記といっても30歳過ぎと若い。紹介してもらうまでどの人が書記かわからないほど。しかし、料理は非常に旨かった。川魚中心だが今まで食べたことのない料理。そして乾杯・乾杯の連続、これからの3泊4日全て食事は酒池肉林。※肉林は無かったが!

食事中にタバコが吸いたくなり、タバコを吸っても良いかとたずねた。
即OK,でビックリしたのは私がタバコに火を点けるや否や、同席の半数位の人たちがタバコを吸いだした。彼らはホストだからタバコを遠慮していたのだ。それと中国でのタバコのもつステータスを再認識させられた。タバコにのみ関しては中国は素晴らしい。

・・・長くなるので、後は次回に!

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