2011年11月21日月曜日

昔のダイエーの現場 ①

今から思えばアンナンでよくやっていたと思う。
時代は遡り70年代、私がダイエーの売場主任をしていた頃の話。
高度成長で行け行けドンドンの時代。今では信じられないが極端な人手不足。
学歴はないし、手に技術もない、たいした経験もないが「ダイエーやったら採ってくれるかも?」って言う感じの人が多く採用されていた。そして終身雇用が当たり前で、一度採用したらクビには出来ない。

部下で一番酷かったのは計算が出来ない人がいた。当時は伝票が手書きで返品する場合は自分で書かないといけないがこれが出来ない。これには参った!そこまではいかないまでも、よくサボル奴、直ぐに女の子に手をだすヤツ、女子社員も男ばかり追いかけている娘etc.色々いた。
そんな中で仕事をしなければならない。

究極の改善策がある。他店へ転勤させるのだ。
まずは人事に「彼は優秀だ」と常に売り込んでおき、欠員の情報があると推薦し異動させる。新店が出来る時などがチャンス。結果的に新店は不要人材のハキダメのようになったりしていた。自店第一、他店のことなどお構いなし。そうして少しでも出来る人材を集めて仕事をしたものだ。

私の入社したのが71年、創業が63年だからまだ8年の若い企業。
少しコマシだと即昇進できた。当時の店長クラスはそんな人が多い。どこかに欠点をもっている。関心するのはそんな人材を上手く使っていた中内社長、人使いの巧さは天下一品だ。中堅以上の管理職は「社長はオレのことを・・・」と思っている。忠誠心は強い。これで当時、三越を抜いて流通業日本一になったのだからスゴイの一語に尽きる。
古き良き時代ではあった。

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