2011年11月5日土曜日

Spring-8   

 Spring-8の運営財団への出資(寄付)
姫路の山奥に「Spring-8」という世界最高レベルの実験施設がある。
何せ物理学の世界で内容はうまく説明できないが、分子の分裂や融合といった素人にはわからない世界的にも屈指の巨大な施設。何でも分析できる装置で犯罪捜査にも活用できるらしい。
これを日本のどこに作るかで各地方が熾烈な誘致活動をした。
当社も兵庫県の要請を受けて何かと活動した。結果、姫路の山中に決まった。
そこまでは良かったが工事も進み完成も来年といった時点で運営をする組織を作るという。国は施設を造るまでで、その運用は民間・地元に運営する財団を作り運営するとのこと。その運営の出資金は経済団体と地元が負担するとのこと。これは誘致の条件だという。トップにしか知らされていなかった事項かも?
当社として困ったのは各種団体からガンジガラメになっていたこと。
出資は免れない。 
このプロジェクトは中央では経団連、関西では関経連、神戸では神戸商工会議所が後押ししていた。当時、社長は経団連の副会長、関経連でも役員をしていたし、神戸商工会議所の副会頭。 色々な経済団体から奉加帳がまわってくるくる。 
その時、初めて知ったのだが経団連には寄付の法則があって、該当プロジェクトに正副会長会議で決まりGOサインが出たら、会長企業は必要資金(寄付etc.)の何%、副会長ならいくらと決まっているのだ。
経団連は担当ではないが、社内的には神戸が担当することに。
予算はないし、社長からは「値切れ」の指示。なにせ要請された出資額は1億円と高額。
なんとか調整(値切り)しようとやってみたが、経団連事務局は強気だ。「寄付が出来ないなら最初から副会長にならなければ良いのに・・・」とまで言う。就任条件にきちんと書いてあることらしい。
しかし、経団連事務局には物わかりのよい人もいた。
1億円は毎年1000万円を10年にわたり分割して出資するもの、半額には出来ないが5年間は出資し6年目以降、請求はしないという条件を出してきた。素晴らしい案、対外的にはメンツは保てるし、半額の5000万円の出資ですむ。何という救済策、直ぐに飛びついたのは言うまでもない。
ひょっとしたらこんなことショッチュウあるのかも?
しかし、財界活動という旦那のお付合いというのは金のかかるものだ。

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